かつらの脱毛

カツラの毛は人毛、人工毛いずれの場合でも1本1本ベースに結んであるが、結び目が黒い点として目立たないように化学的に色を抜く処理を施す。具体的には酸化剤を用いて色素を壊す作業を行う。
酸化剤は、色を抜くだけでなく毛の組織を破壊する働きを持つため、カツラの毛の結び目は髪の強度が落ちており、使用に伴って切れることがある。もともと脱色は極めて強い化学的な処置であり、人毛の成分がノーダメージというわけにはいかないのだ。その意味では、脱毛のリスクと、脱色のメリットを秤にかけてどちらを重要視するか、ユーザが決める必要がある。一般には、かつらを利用する初期には脱色を優先し、ある程度慣れてきたら寿命を優先するために脱色はなしにするか、弱い脱色とするケースが多いようである。

強度の落ちた髪は脱毛のリスクがあるが、これが顕在化するのはブラシが強く当たる前頭部であり、かつらの寿命を規定する主要因となる。対策としては、ブラシはゆっくりと当てる、ブラッシングを必要最小限に留める、などがある。
また、かつら用のブラシとして、髪への負担が少ないブラシが売られているが、当店ではその効果はあまり現れず、否定的な立場である。低負荷タイプのブラシとしては、すべりをよくするタイプ(これは有用性を感じる)、マグネットをつけたタイプ、ピンを細くしたタイプ、携帯のバイブレーション機能で使われるモータを内蔵した振動タイプなどがあるようだ。

また、特に寿命を優先するカツラの場合、最初から脱色を行わないという指定を行うと、この問題は起きなくなる。
髪の根本の脱色は実際にはそれほど重要なわけではなく、できれば脱色をしない方が、かつらの寿命にとっては有利である。

小児がん患者にかつらを 新潟市中央区で募金活動

日々のおはなし

抗がん剤治療などで頭髪を失ったがんの子供にかつらを贈ろうと、理容師らでつくる県理容生活衛生同業組合は12日、新潟市中央区の古町十字路で募金活動を行った。9月の第2月曜日は「理容ボランティアの日」で、全国各地でそれぞれ行われる取り組みの一環である。本県での募金活動は今年で7年目。昨年までに寄せられた36万5602円で中高生の女子4人にかつらをプレゼントした。12日は組合の青年部9人が「がんと闘う子供たちのために協力を」と声を張り上げた。

医療用かつらはお金がかかります。大人でも苦労するわけですが、ましてや子供だとなおさら。

多感な時期、御見舞にくる友人に対しての想いもありますし、かつらが手に入るよう支援が欠かせません。

今回は4人で36万円とのことで、相場より安く、きっとカツラショップも支援してくれたのでしょう。

ヘアドネーション

日々のおはなし

病気で髪の毛を失った子どもに贈る医療用のウイッグ(かつら)を作るため、切った髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」。1990年代に米国で普及した「髪の毛の寄付」が、著名人の発信などをきっかけに日本でも広がり始めている。

ヘアドネーションとは髪を寄付する行為で、長く伸ばした髪を役立ててもらおうという個人の意志を大切にするものです。

実は当店にもときどき相談があるのですが、当店は工場は海外で髪素材のやりとりを日本で行う機能はもっておらず、残念ながらお受けできないのです。

髪を役立ててほしいという大切な気持ちをなんとか尊重したいのですが、少量の髪を海外に送って加工し、ということを行うのは難しく、実現できていません。日本で取り組んでいる団体を紹介するにとどまっています。

頭髪再生医療の臨床試験開始

日々のおはなし

東京医科大学 東邦大学医療センター 大橋病院 株式会社資生堂の連名のプレスリリースより

東京医科大学の坪井良治主任教授を中心とする研究チームは、東邦大学医療センター 大橋病院(責任医師:新山史朗准教授)および株式会社資生堂再生医療開発室(細胞培養加工等担当)との共同で、脱毛症や薄毛に悩む方々を対象に、医師主導の臨床研究を行うと発表した。本臨床研究では、再生医療のうち、自家毛髪培養細胞を用いた細胞治療法の有効性および安全性の検証を行うとされている。これまでの治療法では対応が難しかった方々も含めた QOL(クオリティー・オブ・ライフ:生活の質)向上に期待が寄せられており、今後が期待される。

脱毛症対策の臨床研究が始まります。

この類の話は定期的に出ては消え、出ては消えしていますが、今回は資生堂が参加しているだけに期待が持てます。いつの日か、画期的な新薬につながるかも。期待しましょう。