毛染め剤

毛を染めるために使用する薬剤。
カツラに天然毛髪(人毛)を使用している場合、ドラッグストアで売られているような市販の毛染め剤を使う。

カツラ専用の毛染め剤もあるが一般では入手困難である。貼るタイプのカツラは何年も使用するわけではないので、薬局で売っている市販品で十分だ。

ほとんどの製品は二液タイプで、使用する直前に混合する。染料で染めるのではなく、髪と反応して色を出す。
一液タイプは短期間のみ染めるタイプが多いので、かつらには適さない。

特殊な毛染め剤として、
ヘナと呼ばれる天然由来の毛染め剤もある。
これは毛染め剤として働くが、同時に髪を修復する働きが強いため、劣化したカツラの髪に効果がある。
購入の際は、100%ヘナが望ましい。ただし、ちょっと扱いは面倒だ。

毛染め剤を使用する場合、濃い方向へ染めることはできるが、明るい方向に染めることはできないという点、注意が必要だ。
脱色剤を使ってもうまく色を抜くことはできないので、明るい方法へは修正できない。
また、元の髪の持っている性質によって、まれにムラができることがある。
染めにチャレンジする時は、予備品のカツラを用意して、万が一失敗しても対応できる状況にしておく必要がある。

消耗品について

貼るタイプのカツラは、いくつかの消耗品が必要だ。代表的な消耗品は次のとおりである。

【カツラ洗浄】

  • シャンプー
  • コンディショナー

【カツラ着脱】

  • 接着剤またはテープ
  • リムーバー

【その他(必要に応じて)】

  • カツラ台
  • 毛染め剤

シャンプーやコンディショナーは、必ずしもカツラ専用のものである必要はない。
薬局などで売られている一般的な市販品で十分だ。
カツラを使っているからと言っても、通常のシャンプー費用と変わらない。1本数百円~千円程度のもので問題ない。

テープ類は通常、月に千円くらい、毎日着脱しても数千円というところだ。

毛染め剤も1箱千円くらいである。男性の髪型なら1箱で2~3回使えるから、1回あたりはさらに安くなる。
こうして考えると、セルフメンテナンスのカツラの費用はほとんどが本体費用であり、
消耗品の費用はそれほど大きくないことがわかる。

コンディショナー

カツラをシャンプーして洗ったら、必ずリンスあるいはコンディショナーで仕上げる必要がある。
そのままにすると、髪がごわついて絡みが発生してしまう。バレないかつらとするためにも、手入れは大切だ。
コンディショナーには洗い流すタイプと洗い流さないタイプがあるが、カツラを装着したまま洗う際は前者をお薦めする。
カツラを外して洗う場合は、どちらでもよいが、洗い流さない方が効果があるのでお勧めだ。
男性の場合、洗い流さないコンディショナーは馴染みがないと思うが、女性用では広く使われている。
最初は、洗い流さないというのは違和感があると思うが、すぐに慣れる。

コンディショナーはさまざまなタイプがあるが、ダメージヘア用のものが髪表面の傷(からみの原因)を修復し、効果的である。毛の表面に膜を作り、すべりをよくする働きがある。毛のダメージとは表面が荒れることなので、こうした修復作用は有効だ。

かつら専用品も発売されているが、一般用でも問題ない。

カツラの髪が傷んできたときにはヘアパックを使うとよい。
コンディショナーに比べてより保修効果が高い。
ただし、毛絡みが発生してからではあまり効果がなく、その前に予防的に使うのがお勧めである。
ヘアパックは大手薬局などで手に入る。

毛を染める

人毛から作られたカツラは、染色剤で染めることができる。レミーヘア、バルクヘアーなども同じだ。
ただし、色が濃い方向へ染めることは可能だが、薄い方向へは染めることはできない。
毛を濃い方向に染めるときは、市販の「黒髪戻し」などの商品名で売られている毛染め剤を利用する。
ただし、薬液に浸す時間は説明書と異なる場合がある。説明書では、未加工の人毛を想定しているため、加工した人毛では染めるスピードが変わるのだ。
そこで、一気に最後まで染めずに、途中で髪の一部を拭き取り、染まり具合を確認する必要がある。
この時、蛍光灯など人工照明下だと、違った色に見えることがあるので、バレないかつらに仕上げるためにも、日中、自然光の下で確認したい。

カツラの髪は、洗浄を繰り返すとだんだん色が薄くなることがある。
日頃、着色剤入りのシャンプーやコンディショナーを使用することで、予防することができる。
もっとも、こうした染めるタイプのコンディショナーを使わなくても、貼るタイプのカツラの場合はその寿命を考えると、1回染色する必要があるかどうか、というくらいである。

白髪は人工毛髪でできているので、いっしょに染まってしまうという心配はない。
染色剤は、髪の成分に反応して色を変えるため、天然毛髪(人毛)以外の部分は染まることはないのだ。
同じ理由で、レースや縁が染まるという心配はいらない。

一方、爪は髪と成分が似ているため、手袋なしで染めようとすると、爪まで黒くなる。注意が必要だ。