髪の根本の脱色(かつらの髪の結び目)

バックナンバーVol.30

30.かつらの髪の結び目脱色

ヘアリプレースメントと呼ばれるタイプのかつらの髪は、レースに結びつけてあります。
この結び目は、そのままでは黒い点となって見えるため、 その部分の髪の色を抜いて、結び目が目立ちにくくなるような処理をします。これが脱色です。

髪は染料で染めてあるので、この染料の色素を化学的に破壊して色を抜きます。
ところが、この時、髪にもダメージが生じることがあります。
つまり、脱色は強ければよいというものではなく、髪の強度維持と両天秤にかけながら、強さを決めないといけないのです。もし、髪の強度を限度を超えて奪うことがあれば、抜け毛が生じます。特にシャンプー時やブラッシング時に多数の抜け毛が発生し、短い期間で髪量不足による寿命を迎えてしまいます。
このような事情で、脱色を強くすることは難しいのです。

髪の強度を失わない範囲で脱色をするわけですが、工場によって脱色の強さには差があります。 中には結び目が薄い金髪になるほどよい脱色をする工場もあります。 しかし、次の点に注意してください。
かつらに使用する天然毛髪は、染料によって必要な色に染めています。 染料には、いろいろな種類があり、同じ色でも耐久性の高いものと低いものがあります。
耐久性の低い染料で染めた髪に対しては、脱色がよく効くのです。
この場合、染料の色がもともと落ちやすいために脱色も効きやすいわけで、こうした髪を使用すると、日常の使用に伴い、髪の色がすぐに落ちてくるという問題があります。

髪を染めなおせばよいって? ところが、結び目には毛染め剤をつけないようにするのって、難しいんですよ。
つまり、「結び目だけに脱色剤をつける」ことはできますが、 「結び目以外に毛染め剤をつける」というのはほとんど不可能なのです。

というわけで、複数のかつらで脱色の強さを比較するときは、
1 髪の強度が落ちていないか
2 髪の色が落ち易くないか
を併せてチェックしましょう。

なお、ときどき、「自分で結び目を脱色できないか」というご質問を頂きます。
当店では、かつらをご自分で脱色することはお勧めしておりません。
前述のとおり、かつらの髪の強度はけっこうシビアです。
脱色をかけすぎると、かつらの毛髪は強度を失い、大量の脱毛につながります。 どうしても脱色を試す際には、必ず予備のかつらを用意した上で、弱めに実施してください。