かつらを扱う理容店

バックナンバーVol.15

15.ライバル店!?

以前、こんなことがありました。

お客さまが、届いたカツラを理容店に持ち込みカットを依頼しました。
すると、その理容店から「これは不良品だ」と言われたのです。
いろいろ押し問答をした上、問題をいくつも並べて、カットは断られたのです。 なぜそんなことを言われたのか、事情を聞いてわかりました。

街を歩いていると、たまに「かつら取り扱い店」と看板を揚げている理容店があります。
手作りチックな看板もあれば、チェーン店のような統一的ロゴの入ったものもあり、いろいろなスタイルがあるようです。 そこにはカツラのプロがいるのだから、こうしたお店に持ち込めば上手にカットしてくれると思いますね。
お客さまは、そう考えてカットを依頼したのでした。

カツラ取り扱い理容店でカットを快く引き受けてくれるケースもあるのですが、そうではないケースもしばしばあります。なぜでしょうか?

こうした店は、自前でカツラを製造工場から調達しているわけではありません。
ほとんどすべての取り扱い店は、販売会社の代理店となっているのです。 販売会社からマニュアルを渡され、宣伝用のチラシや型取り道具なども提供されます。 主に、その理容店を長年使っていて、頭部が寂しくなってきた人や、看板を見てやってきた人に売り込みます。 売り込みの結果、見事お客さまからの注文に至れば、そのまま販売会社に発注します。 その報酬として、1つ売るごとに、販売会社から最低でも5万円、会社によっては実に10万円以上が支払われる仕組みになっているのです。 この報酬金額は実に大きく、小さな理容店では本業の1週間分の稼ぎに相当します。

店にしてみれば、持ち込み客は上客ではありません。 当然、持ち込みでは報酬が1円ももらえないのです。
持ち込み客に対しても、なんとかカツラを売りつけなくてはいけません。さて、どうしたらよいか。
それは...持ち込み品の出来具合をけなし、自らが取り扱う商品がどれほどすばらしいかをアピールするのです。

かつら販売店は、中立ではありません。特定の会社と結びついており、それ以外の会社の製品は敵なのです。 メンテナンスサービスでは利益が少なく、一方で商品の売上げから得られる利益が極端に大きいというひずんだ形態がこの問題を引き起こしています。 どうか、こうした理容店に持ち込むことがないよう、お気をつけください。