カツラの難しさはどこにある?

かつらバックナンバーVol.12

12.カツラの難しさ1

長年かつらショップをやっていると、お客さまからお叱りを受ける経験もあります。
今回からしばらくは、反省を込めて、いくつかの典型的なケースをお話します。

当店のようなネット専業のかつらサロンで最も難しいのは、次のケースです。

お客さまの頭の中には、「かつらとは、こうしたものだ」というイメージが できあがっています。ところが、そのイメージを十分言葉として語って 頂けないことがあるのです。

そして、届いたカツラをご覧になって、
「俺が頼んだものと違うじゃないか!」

申し訳ありません。
でも、ご指定のパラメータどおりに作らせて頂いているんですよ。本当に。
記載されていないことを推定で作ることはとても難しいのです。

かつらは主観が優先される世界です。
同じような年齢でも、同じような禿、薄毛の範囲でも、人によって望まれるカツラは まったく違います。
個別の事例をお話することは絶対にできませんが、平均的カツラから 大きく外れた仕様が指定されるケースも珍しくありません。 でも、注文するお客さま側から見れば、それが平均から外れているなんて思っても見ませんから 「なんで俺の望みがわからないんだ。それくらい言わなくてもわかるだろ。」というお叱りにつながるのです。

こうしたケースでもっとも多いのは、カツラの毛量でしょうか。
毛量は個人による感じ方の差がとても大きいのです。 フサフサのカツラが最高だと感じているお客さまがいる反面、 年相応に薄くなった状態を再現しているのが自然だと考えるお客さまもいらっしゃいます。 これは価値観の問題であり、どの毛量のかつらがベストか、ということではありません。 しかし、価値観の問題だある、ということは、いろいろな種類のかつらを見て初めてわかることであり、 ご自分のカツラしか見たことがなければ、世間一般でどんな仕様がよく使われているか、なんてことはまったく想像の外です。
当店は、激安を売りにしていますが、製品は高価な店とまったく変わらない品質を維持しています。 しかし、多数のサンプルを見せて試着させながら毛量を決める、といった懇切丁寧なサポートは残念ながら提供できません。 多数のかつらサンプルをお見せできれば、毛量のバリエーションについて理解頂けるのですが、その点は申し訳ありません。
おおざっぱに言えば、かつらの問題とか行き違いの半分くらいは、毛量に起因しています。 毛量さえきちんと相互理解できれば、問題は半減するわけです。

お客さまによっては、言葉で毛量の概念は伝わると思っている場合もあり、 特に芸能人を引き合いに出して「○○と同じくらいのイメージ」と指定される場合もあります。 でも、ごめんなさい。芸能人の毛量と言われても、当店ではイメージすることができず、 注文の方法としてはあまりよくありません。
実際にその芸能人に会ったことはありませんから、テレビなどの映像とか、googleで画像検索して調べることになるのですが、 フロント生え際の位置くらいしかわかりません。 髪の量というのは映像からは読み取ることができないのです。 せいぜい、「薄め」「普通」「フサフサ」の3段階くらいのイメージしかわかりませんが、これでは毛量指定の方法としては まったく不十分なのです。
一般的には、薄めは50%〜70%、普通は80%〜100%、フサフサは110%以上、という感覚ですが、これも絶対ではなく、見方次第で 変化します。 毛量はこのように主観がすべて、という状況にあり、扱いがとても難しいのです。
本来なら、毛量サンプルの貸し出しをするなどして対応できればよいのですが、実は毛量サンプルには別の問題があって 当店では実施を見送っています。毛量サンプルが原因で、別の誤解を生むことがあるのです。
この、毛量の問題については、別の機会を設けてこのコーナーで説明したいと思います。

どうか、先入観を持たず、かつらや装着後のイメージをうまく言葉でお伝えください。
どうパラメータに反映したらよいか、お手伝いさせて頂きます。