もしも「かつら」とばらされたら...

バックナンバーVol.11

11.かつらとばらされたら名誉毀損か

前回、カツラの利用には信頼できるパートナーがいると心強い、でも、彼女に頼んではだめ、という話をしました。 その続きです。

おつき合いしている彼女は、あなたがカツラと知っていたとします。 さて、やがて彼女と別れがやってきます。ところが、間もなく、あなたはカツラだ、という噂が流れたとしましょう。
このタイミング、どう見ても、別れた元カノが流したに違いない。

今日のテーマです。彼女を法的に懲らしめてやる方法はあるのでしょうか。

あなたは彼女に対し、民法上の不法行為による損害賠償を求めることができます。
しかし、理屈の上ではそうなのですが、現実にやろうとすると、 かつらの噂を流したと立証する責任は、訴える側にあります。
何かを要求する時は、立証責任は要求する側にある(現状を変えようとする側にある)というのが原則です。
でも、噂を流したと証明するのは簡単ではありません。
「彼女以外、誰もオレがかつらとは知らなかった。だから彼女がしゃべったに違いない」という程度の主張では説得力に欠け、敗訴確実です。
もっと客観的な証拠、例えば、彼女がかつらの話をするのを直接聞いたという証人とか、 彼女が書いたメールを入手することが、必須になります。

しかし、そんな証拠を捜して廻るのは恥の上塗りですから、現実には訴訟は無理、という結論になります。 それに、それだけ苦労して立証に成功したとしても、一般の人だと慰謝料は雀の涙。一般人の名誉はそれほど高額には評価されないのです。

というわけで、労多くして得るものなし。現実には相手を法的に懲らしめる、訴えるというのはほとんど不可能、という結論になります。
やっぱり彼女へのカミングアウトは慎重に。